「経皮毒」とは、化粧品や洗剤、掃除用品などの日用品に含まれる化学物質が皮膚を経由してからだに侵入し、健康をおびやかす症状を引き起こすことです。
例えば、台所用洗剤で手が荒れたり、美容師さんの手指が湿疹で痛々しかったり、というご経験はありませんか?
これらのトラブルの主な原因は「合成界面活性剤」です。
皮膚には、もともと微生物や細菌、化学物質などの異物を侵入させないバリア機能が備わっていますが、界面活性剤はそのバリア機能を破壊し、その機能を弱めてしまいます。
敏感肌と縁遠い方でも、次に示すデータを見たら驚かれると思います。
なんと、皮膚から吸収された化学物質は、10日間で10%しかからだの外へ排出されず、蓄積されてしまうそうです。
毎日、洗剤という日用品を使用し、皮膚を傷めていることを思うと、恐ろしいことだと思いませんか?
皮膚トラブルは長期化しやすく、それを発端に健康にも悪影響が出ている方もいると聞きますが、理由を知ると納得できます。
経皮吸収によっておきる有害作用は、湿疹やかぶれ等の急性症状として現れる場合もあります。その際は、使用をやめることで多くは改善されます。
私達が知っていただきたい経皮毒は、多くが慢性症状で直ぐに症状が出るのではないということです。
侵入した有害化学物質の多くは脂溶性であり、脂肪に蓄積される可能性が高いと思われます。そしてある日突然「原因不明な症状」として現れる特徴があります。特にダイエットで脂肪を減少させたときなどは要注意です。
また、体内に蓄積された有害化学物質は、子や孫の代に移行する「継世代毒性」があることもわかっています。
私達が流す生活雑排水は、河川・湖や海・地下水の70%を汚染していると言われています。
経皮毒の問題は、個々の健康だけではなく、家族や子供、孫の代、さらにその先の世代まで及んでいます。さらには環境問題にも影響を及ぼしています。
「未来の子供達と地球の為に」私達が出来ることを共に勉強し生活を見直していただきたいと切に願っています。